
東ローマ帝国(ビザンツ帝国)の人々って、どんなものを食べてたと思いますか?
見た目はローマ帝国だけど、言語はギリシャ語、宗教はキリスト教…じゃあ食事は?ってなると、これがまた面白いんです!
結論からいえば、ビザンツ帝国の食事は「地中海式の食材を使った多彩な料理」でありつつも、「キリスト教の断食規定」や「階層ごとの食文化の違い」がしっかり存在していたんですね。豪華な宮廷料理から質素な修道士の食事まで、その幅広さも魅力なんです。
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まずは定番の「ビザンツっぽい食材」からチェック!
基本の食事はやっぱりパン。ビザンツでは小麦と大麦のパンが主食で、オリーブオイルをつけて食べるのが一般的でした。
いわゆる地中海ダイエットの原型みたいな感じですね。
日常のタンパク源は塩漬け魚や乾燥魚、羊や山羊のチーズ。
ワインは広く飲まれていて、水で割って飲むのが通例。
ビールはあまり飲まれず、ワイン文化が強く根付いていました。
ビザンツの食文化は、宗教がガッツリ関与してたんです。
正教会では年間180日以上が断食日!
断食といっても「完全に食べない」わけじゃなく、肉・乳製品・卵・魚を避けて、野菜、果物、穀物、オリーブ油などを摂るスタイル。
だから、菜食中心のレシピがすごく発達してたんですね。
ビザンツ修道院では、とても質素だけど栄養バランスの良い食事がとられていました。
豆の煮物、雑穀粥、焼きナスやニンジンのオイル漬けなど、現代のビーガンメニューみたいなものも多かったんです。
もちろん、皇帝や貴族たちは別格の食生活を楽しんでいました。
シナモン、クローブ、サフランなどのインド・中東の香辛料を使った肉料理やスープが振る舞われ、 魚の詰め物や甘酸っぱいソースなど、かなり洗練された料理も登場していました。
金や銀の皿に盛り付けられた孔雀や白鳥のロースト、スイーツや果物の飾りつけなど、 宮廷では見た目にも豪華なショー的料理が重要でした。まさに“食の政治”だったんですね。
平民・農民・貴族――それぞれの食卓にははっきりした違いがありました。
都市の庶民や農村の人々は、パン、オリーブ、タマネギ、塩漬け魚を中心にしたシンプルな献立。
肉は高価で、日常的にはほとんど登場しませんでした。
一方、都市の商人や官僚たちは、輸入食材やスパイスを手に入れられる身分。
豆、ナッツ、乾果、さらには時折子羊や豚のローストも味わえる階層でした。
食後のお楽しみ、ちゃんとありました!
バクラヴァ、ハルヴァ、ナッツ入りの蜜菓子など、甘いもの好きな文化。
ビザンツ人は甘くてこってりしたものを好んだようで、これも中東・ギリシャ文化との融合を感じます。
ちなみにこの時代、まだコーヒーは登場してません。
代わりにハーブティーやワイン、香辛料入りの温かい飲み物が飲まれていたみたいですよ。
東ローマ帝国(ビザンツ帝国)の食事は、宗教的ルールに縛られながらも、地中海の恵みと東方のスパイスを融合させた実に奥深いグルメ文化だったんですね。
このように、一見質素に見えて実は豊か、そんな食のあり方が、ビザンツという帝国の本質そのものだったのです。